「ブレインダンプ」というものをご存じですか。わたしは、最近、初めて知りました。
ブレインダンプは、頭の中にあることを一気に紙へ書き出していく、思考整理の方法です。
「ブレイン」は頭、「ダンプ」はどさっと下ろすというような意味で、その名のとおり、頭の中のものを外に出していくイメージです。
きれいにまとめる必要はありませんし、前向きなことだけを書く必要もありません。
ただ、頭に浮かぶ言葉やイメージを、思いつくままに書き出していくだけです。
なんとなく気持ちが落ち着かない。
やることはあるのに、何から手をつければいいかわからない。
小さな不安や考えごとが、頭の中でずっと回っている。
「そんなときにしてみると頭の中がスッキリする」と聞き、今回、試してみることにしました。
用意したものは、A4のコピー用紙とペンだけ。時間は5~30分程度ということですが、なんとなく13分に設定してみました。結果を言うと、結構スッキリしました。
この記事では、ブレインダンプを13分やってみて感じたこと、分かったことを紹介してみます。紙とペンがあれば、すぐに挑戦できますので、興味があれば、ぜひやってみてください。
ブレインダンプとは、頭の中を書き出すこと
ブレインダンプは、頭の中にある考えや不安、やること、気になっていることを紙に書き出す方法です。
「ダンプ」という言葉には、どさっと一気に出すという意味があります。
つまり、頭の中にたまっているものを、いったん外に出すようなイメージです。
わたしたちは意識している、していないに関わらず、日々の生活の中でいろいろなことを同時に考えています。
こうしたものが頭の中にぱんぱんに詰まっている状態だと、それだけで疲れてしまうことがあります。
ひとつひとつはささいな問題でも、頭の中に入れっぱなしにしていると、ずっと考え続けてしまうからです。
ブレインダンプは、それらを紙に出すことで、考えなくてもいいことを追い出してしまって、頭の中に少し余白を作ることを目的としたものと考えられます。
13分だけブレインダンプをやってみた
今回、わたしはブレインダンプに13分だけ挑戦してみることにしました。
使ったものは、A4のコピー用紙とボールペン。
ノートではなく、コピー用紙にしたのは、書き出したらすぐに処分するためです。
きれいに書こうとしたり、分かりやすい言葉で書こうとしなくて大丈夫です。
「これは書いていいのかな」
「こんなことを書いても意味がないのでは」
「あとで見返したとき、変に思うかもしれない」
考えていることを押し出すためにブレインダンプするのに、そんなことをさらに考え始めてしまって手が止まっては本末転倒です。
なので今回は、文字のきれいさも、文章のまとまりも気にしないことにしました。
時間を13分にした理由
やり方などをまとめたものを確認すると、ブレインダンプの時間は5分~30分くらいがよいという方が多いように感じました。
5分だと短すぎて書き切れる自信がなかったけれど、30分だと長すぎて集中力が途切れそうでしたので、試しに13分に設定してみました。13分という時間にこだわりはなくて、たまたまキッチンタイマーを押したら、その時間になった、というだけです。
書き出してすぐは、「今日やること」や「気になっていること」など、自分でも分かっていることばかりが浮かびましたが、次第に「最近は考えている自覚のなかった問題」や、「ずっと引っかかっていた人の言葉」などが出てきたのには、自分でも驚きました。
この「書き出して、少ししてから出てくるもの」が、ブレインダンプの面白いところかもしれません。
書く内容は決めずに始めた
今回は、頭の中に散らかっているものを、ひとまず全部出すことを目的として行ったため、「マインドマップ」や「することリスト」のような「テーマを決めて書く」ことはしていません。
詰め込みすぎて、開けるとなだれが起きそうなクローゼットの中身を全部出すイメージで、
思いついたことを、順番も気にせず書いていく。
同じことを何度書いても気にしない。
途中で内容が変わっても、そのまま書く。
そのくらい条件を緩くしてみたのですが、これが案外楽しく、13分はあっという間でした。
実際にわたしが書いたものは、このような感じです。ぼかしていますが、自由に書いている雰囲気はわかっていただけるかと思います。

書き出してみると、気にしていたことが見えてきた
実際に書き出すことができたのは、おそらく本当に脳内にあるごちゃごちゃしたものの10分の1くらいだと思います。それでも、案外スッキリしたのを覚えています。
書き出しながら、「数週間前に親に言われたこと」や「30%オフだから買ったのに、家に帰ってレシートを見たら割引されていなかった」など、「そこまで気にしていない」と思っていたことが、意外と心に残っていたりして、自分のことながら笑ってしまいました。
一方、お金に関する不安も浮かびましたが、これについては結局、どれだけ悩んでも解決することはなく、「稼ぐか、支出を控えるかしないと解決しない」ということを改めて認識することができました。
頭の中だけで考えていると、不安や悩みは形がありません。
形がないものは、実際よりも大きく感じます。けれど、紙に書き出すと、それは「目に見える存在」になります。
形のない存在から目に見える存在に変わると、とたんにその問題が身近になり、それまでは考えつかなかったようなアプローチを思いつくこともあります。
モヤモヤの正体が少しわかる
わたしの場合、書き出していくうちに、数週間前の出来事や、そのときに言われたことなどが、いまだに自分の中に残っていたことに気づきました。
そのときは流したつもりでも、心のどこかでは引っかかっていたのだと思います。
40年も生きていると、自覚のあるなしに関わらず、自分の気持ちを後回しにすることが増えてきます。
「気にしすぎかもしれない」
「もう終わったことだから」
「こんなことで落ち込むのはよくない」
そんなふうに考えて、自分の中にある小さな違和感や不満を見ないようにしてしまうことがあります。
でも、書いてみると、ちゃんと残っている。
ブレインダンプをしたからといって、現状がすぐに変わるということはありません。
ただ、自分が今、何を心に留めているのか、何に頭を悩ませているのかを知るきっかけにはなります。
やることも整理しやすくなる
ブレインダンプをしていると、感情だけでなく、現実的なやることも見えてきます。
たとえば、
こうしたことも、頭の中に入れっぱなしにしていると、ずっと気になってしまいます。「やらなきゃ」と思っているだけの状態は、意外と疲れます。
そのなかには、実際にやってみれば5分もかからずに終わることもありますし、「ほかの人がすべきことであって、自分は何もしなくてもいいこと」もあるかもしれません。
頭の中がごちゃごちゃしていると感じているのは、「やることが多いから」ではなく、「しなくていいことまで頭の中に持っているから」なのかもしれません。
ブレインダンプのやり方
ブレインダンプに必要なのは、紙とペン、そして少しの時間だけです。
紙はノートでもいいですし、コピー用紙でも問題ありません。わたしは、書いたあと、すぐに処分する予定でしたのでコピー用紙を使いました。
用意するもの
用意するものは、次の3つです。
スマホのタイマーでもいいですが、書いている途中で通知が来てしまうと気が散るという方は、キッチンタイマーなどを使ってもいいと思います。
「書くことに集中できる状態を作る」ことが大切です。
13分だけ書いてみる
わたしは13分にしましたが、時間は自分の好きに決めて構いません。このくらいの時間なら集中できそうだな、という時間にするとよいかと思います。
好きな時間にタイマーをセットしたら、頭に浮かぶことを、思いつくままに書いていきましょう。
途中で手が止まったら、「あいうえお」でも「あーーー」でも何でもいいので書いてみてください。手を動かしていると、それが、ふと新しい文字や言葉になったりすることもあります。
書いたあとは、無理に分析しなくていい
書き終えたあと、すぐにその文字の中から「自分を今、悩ませていること」や「今すぐ解決できそうなこと」を無理に探し出そうとしなくてもいいと思います。
ひとまず、今、目の前にある紙に頭の中の情報を移せました。
それだけの情報が頭の中から出ていったということを、まずは実感してみてください。
紙に書いたことはあとで見返してもいいですし、見返すのがしんどい内容であれば、そのまま処分してもいいと思います。紙を処分してしまったら、忘れてしまいそうな気がするかもしれませんが、気にしなくて大丈夫です。
頭の中や心の奥にしつこく残っているものは、1回書き出したくらいでは消えません。あるいは、1回書き出したくらいで忘れてしまうことは、もう忘れていいことです。
マインドマップとの違い
考えがまとまらない。
何に悩んでいるのかもよくわからない。
でも、いっぱいいっぱいで苦しい。
そんなときは、ブレインダンプで頭の中に詰まったものを、いったん外に出すのがおすすめです。
一方、マインドマップは、ひとつのテーマから考えを広げていくのに向いています。
たとえば、これからやりたいことを考えたり、気になっていることを整理したり、自分の中のもやもやを探し出したりするときには使いやすい方法です。
自分の中で書きたいテーマが決まっているときは「マインドマップ」
ただ、頭の中を整理したいときは「ブレインダンプ」
このように使い分けるとよいかと思います。
関連記事として、マインドマップを試したときの記事も書いています。
「考えを広げる方法」として気になる方は、あわせて読んでみてください。
13分なら、生活の中に入れやすい
13分という時間は、思っていた以上にちょうどよい長さでした。
朝でも、ほんの少し早起きすれば作れますし、
夜、寝る前に頭を整理する時間としても使えます。
時間に関係なく、気持ちがざわざわしたときにすることもできます。
毎日続けなくてもいいと思います。
そんなとき、13分だけ時間を使って書いてみる。それだけで、少し気持ちが楽になることがあります。
まずは13分、頭の中を書き出してみる
ブレインダンプは、特別な道具も、むずかしい知識も必要ありません。
紙とペンを用意して、13分だけ書く。
ただそれだけです。
そんな簡単な作業ですが、実際にやってみると、自分が何を気にしているのか、何に疲れているのか、何を後回しにしているのかが見えてきます。
40代、50代になると、やらなければならないことが山のようにあります。自分のこと、家族のこと、これまで経験したこと、これからの不安。放っておくと、それらは捨てられもせず、ずっと頭の中にたまっていきます。
でも、全部を頭の中で抱え続ける必要はありません。
中には「すでに解決したもの」や「悩んでも解決できないもの」、「他人がすべきこと」など、「いまの自分が悩まなくてもいいもの」もたくさんあるはずだからです。
まずは紙に出してみる。
言葉にしてみる。
見える形にしてみる。
そこから、次にできる小さな行動が見えてくることがあるかもしれません。
人生を大きく変えようとすると、少し身構えてしまいます。
でも、13分だけ書くことなら、今日からでも始められます。
頭の中が少し散らかっていると感じたら、まずは13分だけ、ブレインダンプを試してみるのはいかがでしょうか。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。




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