40代になると、仕事や生活がある程度安定してくる人も多いのではないでしょうか。
毎日が安定しているのは、とてもありがたいことです。
ただ、見方を変えると「毎日が固定化してしまっている」ともいえます。
料理でも、毎日同じものが続けば飽きてしまうように、代わり映えのしない日々が続くと、どこか退屈に感じてしまうことがあります。
わたしは、ひとりで過ごす時間が多い暮らしをしていますが、ここ数年、日々の小さなことに楽しさや喜びを感じることが増えました。
この記事では、毎日がつまらないと感じているときに試しやすい、ひとり時間を少し楽しくする工夫をまとめてみました。
大きく環境を変えなくても、「ひとり時間」の過ごし方を少し変えるだけで、心の持ちようが変わることもあります。
「そんなことで楽しんでいるの?」と思うものもあるかもしれませんが、肩の力を抜いて読んでいただければうれしく思います。
40代で毎日がつまらないと感じることはある
40代になると、毎日が同じことの繰り返しに感じてしまうことがあります。
大きな事件があるわけではないし、平穏な暮らしをありがたいことだと思いつつも、なぜか心が動きにくくなってしまう日があります。
家族がいて、仕事があって、住む場所もあるにもかかわらず、それでも「毎日がつまらない」と感じてしまう。そして、そんなふうに思う自分に罪悪感を覚えることもあるかもしれません。
でもそれは、わがままでも、ぜいたくな悩みでもなく、心や体が少し疲れているサインなのかもしれません。
人生がつまらなく感じる理由
人生そのものがつまらないというより、日々の中で変化や刺激が少なくなっていることが原因かもしれません。
また、まわりと比べたり、疲れがたまっていたりすると、今ある楽しさにも気づきにくくなります。
ここでは、毎日がつまらなく感じる理由をいくつか考えてみます。
毎日が同じことの繰り返しに感じる
毎日の暮らしに関わらず、なにごともパターン化してくると飽きるものです。
朝起きて、仕事をして、家のことをして、寝る。
平日はその繰り返し。
休みの日も、気づけばいつもと同じように過ごしている。
安定した暮らしはありがたいものです。
けれど、同じことが続きすぎると、どんなことでも少しずつ新鮮さは失われていってしまいます。
人は、同じ刺激が続くと少しずつ慣れていくものです。
変化の少ない毎日が続けば、退屈に感じるのは自然なことなのです。
ちなみに、心理学上では、同じ刺激に慣れて反応が弱くなることを「馴化(じゅんか)」と呼びます。
まわりと比べてしまう
最近は、SNSなどでほかの人の暮らしに触れる機会が増えました。
友人や知人だけでなく、会ったこともない人の暮らしまで、スマホひとつで見ることができます。
楽しそうな旅行。
きれいな部屋。
充実した休日。
仕事で活躍している様子。
そうしたものを見ているうちに、自分の暮らしと比べてしまい、急に自分の人生がつまらないもののように感じてしまうことがあります。
昔なら、ご近所さんや身近な人との比較で済んでいたものが、今では世界中の大富豪の暮らしとも比べられる時代です。考えてみれば、それは、なかなか大変なことです。
SNSなどでほかの人の暮らしが楽しそうに見えるのは、みんなに楽しんでもらえるよう、特別な場面やきれいに整えた部分を切り取っていることが多いからです。
それはいわば、人に提供するものとしてきれいに盛り付けられた料理と、自分用に作った料理を比べるようなものです。
それでも、ほかの人と比べすぎて苦しさを感じてしまうときは、SNSなどを含めたデジタル環境から少し距離を置いてみるのもよいかもしれません。
疲れていて感情が動きにくい
心や体が疲れきっていると、楽しいことにも反応しにくくなることがあります。
40代になると、人によってはさまざまな役割を抱えるようになります。
親との関係では子ども。
子どもとの関係では親。
パートナーとの関係では配偶者。
仕事では上司、同僚、部下、担当者。
家庭でも仕事でも、人はそれぞれ、いろいろな立場で動いています。
たとえば、「部長」から「お父さん」へ、「お母さん」から「主任」へなど、ひとつの役割から解放されると同時に、次の役割が割り振られ、自分でも気づかないうちに疲れがたまっていることがあります。
これらの立場はどれも大切ですが、毎日がつまらないと感じる人の中には、本来一番大切にしたい「自分自身」という役割を、後回しにしてしまっている人もいるのかもしれないなとわたしは思います。
その状態が続くと「役割」そのものにとらわれてしまい、好きだったことをしても楽しく感じられなかったり、休日になっても何をしたいのかわからなくなったりします。
楽しむことに罪悪感がある
楽しむこと自体に罪悪感がある人は、意外と多いのかもしれません。
理由は人によってさまざまだと思うので、「こうすれば大丈夫」と簡単には言えません。
ただ、わたしも、以前は「楽しむこと」があまり得意ではありませんでした。
わたしの場合は、「まだまだ足りない」「もっとがんばらないと」という意識が強く、ひとつのことを終えたときには、もう次にやらなければいけないことを考えていました。
何かを終えても、達成感を味わう前に次の予定を考える。
ほっと一息つく前に、次の「すべきこと」に移ってしまう。
家族やまわりの人を楽しませることに意識を向ける一方で、自分が楽しむことは後回しにしていたようにも思います。
一番楽しみを感じやすい「何かを達成したとき」にさえ楽しむ気持ちを抑え込んでいたら、毎日がつまらないと感じてしまうのも、無理はないのかもしれません。
毎日を少し楽しくするためにできること
毎日がつまらないと感じるとき、わたしはまず、「自分の心のまわりに薄い氷が張っている状態」を想像してみました。そして、小さな楽しみをひとつずつ実行するたびに、その薄い氷が少しずつ溶けていく様子をイメージしていくのです。
ここからは、わたしが日々の中でしていることを書き出してみます。
何も大げさなことはしていませんので、もし、「それはちょっと楽しそう」「私も試してみようかな」と思えるものがあれば、ぜひ取り入れてみてください。
そして、実際に試していただけるのであれば、その際は、「溶けていく心の氷」をイメージしてみるのもおすすめです。

朝、寝起きに好きな曲を聞く
わたしは、目覚ましの音楽を「ニュー・シネマ・パラダイス」のサウンドトラックに設定しています。
朝から好きな曲が流れると、それだけで満たされた気持ちで目覚めることができます。
音楽の力は、やはり偉大です。
また、わたしの場合は、スマホを触ると無限に見てしまうので、目覚ましを止めた後は触らないよう、お気に入りのプレイリストを流すようにしています。
忙しい朝でも音楽だけは聴きながら作業ができますので、朝の気分を良いものにしたいときは「お気に入りの音楽を流す」のはおすすめです。
朝、「無条件で好きなもの」を愛でる
わが家の猫は賢いので、朝になってお腹がすくと、わたしを噛んで起こしてくれます。しかも、必ず素肌の部分を狙ってきます。どんなに眠たくても、これなら一発で目が覚めます。
起きたあと、猫がご飯を食べている音を隣で聞くのが、わたしにとっての至福の時間です。
朝から「無条件で好きなもの」に触れる。これも、わたしのおすすめの方法です。
人やペットでなくてもかまいません。
好きな漫画、推しのぬいぐるみ、お気に入りの家具やマグカップ、はまっている飲み物、手触りのいいブランケットなどなど。
無条件で好きと思えるものに、朝からしっかり触れておくようにする。
簡単ですが、一日の幸福度は少し違ってくるようにわたしは思います。
1日のルーティンを少しだけ崩す
毎日がつまらないと感じるのは、毎日が同じ日の繰り返しになっているからかもしれません。
そんなときは、1日のルーティンを少しだけ崩してみるのもおすすめです。
たとえば、
そんな小さなことでかまいません。
「今日はいつもと違うことをする」と決めておくだけで、少し気持ちがわくわくします。
しかも、それが自分にとって楽しみなことであれば、なおさらです。
小さな予定でも、先に楽しみを置いておくと、一日の見え方が少し変わるように感じます。
もう少し冒険できそうな日は、
なども面白いかもしれません。
大きく生活を変えなくても、いつものルーティンに小さな変化をひとつ入れるだけで、新鮮な気持ちになれることはあります。
感謝できることを探してみる
わたしは、「感謝ノート」というものを書いています。
これは、日常のちょっとしたことに感謝する気持ちをノートに書くというだけのものですが、これを書くことで自分の生活の中にある恵みに気づきやすくなると実感しています。
「毎日がつまらない」と感じるなかでノートを用意するのはハードルが高すぎるので、まずは、頭のなかだけで考えてみるところから始めてみるといいかもしれません。
わたしの場合は、実家暮らしが長かったこともあり、ひとり暮らしを始めてもう五年近くになりますが、いまだに「毎日トイレに自由に行けること」、「お風呂にゆっくり入れること」、「好きなときに水が飲めること」だけでも、ありがたみを実感しています。
「ありがたい」
「助かった」
「あってよかった」
そんな気持ちを少しずつ増やしていくと、次第に「幸せ」や「楽しみ」にも気づきやすくなるのではないかと思います。
頭の中を紙に出してみる
毎日がつまらないと感じるときは、頭の中がモヤモヤでいっぱいになっていることもあります。
そんなときは、紙に思っていることをそのまま書き出してみる「ブレインダンプ」もおすすめです。
「どうして毎日がつまらないと感じるのか」
「本当は何をしたいのか」
「何に疲れているのか」
紙とペンさえ用意できれば、あとは頭の中に浮かんでいることをそのまま書いていくだけです。ルールや規則は何もありませんし、きれいにまとめる必要もありません。
そうやって書き出していくうちに、自分の心の状態が少し見えてくることがあります。
頭の中だけで考えていると大きく感じる悩みも、紙に出してみると、少し扱いやすくなることがあります。
悩みや問題が残っているうちは、なかなか幸せを感じたり、楽しみを受け止めたりということは難しいかもしれませんが、ブレインダンプで自分の悩みに気づけると、楽しさを受け止める余裕も少しずつ戻ってくるかもしれません。
部屋を整えてみる
「毎日、目に映るのは同じ景色」という固定された日常に変化をもたらすためには、断捨離もまた、ひとつの有益な手段だと思います。
旅館に行くと気分が変わるように、目の前の景色が変わると、気持ちも少し変わることがあります。
引っ越しや大がかりな模様替えをしなくても、照明を変えてみたり、クッションカバーを替えてみたり、観葉植物をひとつ置いてみたり。そんな小さな変化でも、部屋の印象は変わります。
一日かけてまとめて片づけてもいいですし、毎日2個だけ不要なものを手放す形でもいいと思います。
不要なものを手放すたびに、自分の心を覆っていた薄い氷も少しずつ溶けていく。そんな様子をイメージしながら、断捨離をしてみるのもおすすめです。
新しいことを少しだけ試してみる
毎日がつまらないと感じる理由のひとつは、日々の過ごし方が固定化していたり、流れ作業のようになっていたりするせいかもしれません。
そのように自分で思うときには、毎日の中にちょっとした新しいことを加えてみるのもいいと思います。
大きな挑戦でなくてもかまいません。
「これは楽しめそうな気がする」と思えるものがあれば、小さいことから試してみてはいかがでしょうか。
わたしは食べることが好きなので、よく「食べたことのないものを食べる」ということをしています。
レシピサイトで調べて作ることもありますし、カルディなどで見たことのないレトルト食品を買ってくることもあります。
美味しければうれしいですし、もし口に合わなくても、「これはこういう味なのか」と知れるだけで、けっこう楽しいものです。

ちなみに、参考にさせていただくことが多いレシピサイトはこちらの『ティラキタレシピ』さん。知らない料理がたくさんあって、ホームページを見るだけでわくわくします。
寝る前はできるだけ刺激を減らす
最後に、寝る前の一時間ほど前からは、できるだけ刺激を減らして過ごすようにしています。
具体的には、テレビやパソコンを消して、結末を知っている本を読んだり、軽くストレッチをして過ごす、というものです。また、わたしは地方に住んでいるので、夜になると窓を開けて、猫と一緒に田舎の音を楽しむこともあります。
とはいえ、会社の帰りが遅い仕事をしていたり、小さいお子さんがいる場合などは、思うように夜の時間を過ごせないこともあると思います。
夜は一日のうちで一番気持ちがふさぎやすい時間帯です。
この時間帯に無理をすれば、せっかく朝や日中に幸せを感じるための心のストレッチをしても、すべてが無駄になってしまいかねません。
ここでわたしがお伝えしたいのは、一日をやりすごしただけでも十分に立派ですよということです。
最近読んだ書籍『嫌われる勇気』のなかに、人は何かをしたから価値があるのではなく、生きていることそのものにも価値がある、という考えが出てきます。
アドラー心理学の考え方ですが、「人は生きているだけで価値があり、生きていること自体が他者への貢献にもなりうる」という言葉をどうとらえるかは人それぞれだと思います。
ただ、わたしは素直に、すてきな考え方だなと思いました。
たとえ満足のいく日でなかったとしても、まずは今日も一日、無事に乗り切った自分を褒め、「ありがとう」とねぎらってあげてもいいのではないでしょうか。
その一言は、きっと明日の自分の活力になると思います。
自分で自分を褒めるだけでも、静かな音楽を聴くのと同じくらい、気持ちが落ち着くことはあります。
一日の終わりに静かな時間を作ると、今日という日を少しやさしく閉じられるような気もします。
人の機嫌に、自分の楽しさを預けすぎない
自分は楽しく過ごしたいと思っていても、家族やまわりの人の影響で、気持ちが乱れてしまうこともあります。
たとえば、
そんなこともあるかもしれません。
わたしも、以前は家族の機嫌に気持ちを左右されることがありました。そのため、まわりの空気によって自分の気分を変えなければならない感覚は、本当によくわかります。
現実には、そういう相手に限って、すぐに距離を置けないことは多いです。
家族、職場、親しい人間関係ほど、簡単には切り離せないこともあります。
それでも、自分の感情をすべて相手の機嫌に預けなくてもいいと思います。
家が散らかっているなら、自分だけが過ごす場所だけこそっと整えてみる。
相手の機嫌が気になるなら、その人の前では静かにしておく。
ほかの人の楽しそうな様子が気になるなら、いっそ一緒に楽しんでみる。
特に、友人や知人が楽しそうにしていると、自分の楽しみがかすんでしまう気がするかもしれないけれど、現実にはそんなことはありません。
たとえるなら、ショートケーキとチーズケーキのようなものです。
どちらも美味しそうで、どちらも実際に美味しい。
ほかの人が食べているチーズケーキをうらやましく思っているとき、相手はあなたのショートケーキをうらやましいと思っているかもしれません。人は、どうしても無いものねだりをしてしまうものです。
こういうとき、どうしたらいいかというと、とても簡単で、
「いいなあ、チーズケーキ美味しそうだね。食べられてよかったね」
と喜んでみてください。
不思議なことに、そうすると、あなたは自分のショートケーキだけではなく、チーズケーキも楽しめたことになるんです。これってお得ですよね。

ひとまず「今日」を少し変えてみる
「人生がつまらない」と感じると、何か大きなことを変えなければいけないように思うかもしれません。
でも、いきなり人生全体を変えようなんて、大きなことを考えなくても大丈夫です。
ひとまず「今日」という日を少し変えてみることから始めてみるのもいいと思いませんか。
たとえば、
このように、生活に何かを足す「足し算」でもいいと思います。
あるいは、忙しい40代であれば、
このように、予定や負担を減らす「引き算」でも、得られるものは大きいはずです。
こういう自分を労わる足し算や引き算で心にゆとりができてくると、「うれしかった」「おいしかった」「楽しかった」などのポジティブな感情がぽつぽつと心に浮かんできます。
こういうものは面白いもので、ひとつ見つかると、
「そういえば、あれも面白そうだった」
「あれも試してみたいな」
と、連想ゲームのように浮かんでくることがあります。

わたしは、このとき「きっと、心のまわりに張っていた薄い氷が溶けたんだな」と思うことにしました。
まとめ|小さな楽しみは、今日の中にも置ける
40代で毎日がつまらないと感じることは、きっとめずらしいことではないと思います。
年齢を重ねるにつれて、人生の流れがなんとなく見えてくる。
毎日することも、だいたい決まってくる。
その安定した暮らしが、いつの間にか「変わり映えのしない日々」に感じられることもあります。
そして、この先もずっと同じような毎日が続くように思えたとき、「毎日がつまらない」という気持ちにつながるのかもしれません。
でも、そんな毎日の中にも、小さな楽しみや快適さを自分のために用意してあげることはできます。
まずは「今日」の中で、いつものルーティンをひとつだけ変えてみる。
いつもと違う飲み物を選ぶ。
少しだけ部屋を整える。
好きな音楽を聞く。
頭の中を書き出してみる。
退屈に見えていた毎日の中に、自分なりの楽しみをひとつ置いてみる。
そこから、「新しい日の迎え方」を少しずつ作っていけるのではないでしょうか。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。






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