はじめに
マインドマップという言葉は、以前から知っていました。
さまざまな人が活用していて、「頭の中を整理できる」「アイデアが広がる」といった話も見聞きしていたので、いつか使ってみたいなとは思っていたのですが、いざ自分で書こうとすると難しく……。
なかなか手をつけられずにいました。
それでも、マインドマップには、
といった特徴があることを知り、2026年の目標を考えるにあたって実際にマインドマップを書いてみることにしました。
この記事では、初心者のわたしが実際に書いた4枚のマインドマップと、その作成手順をまとめています。
マインドマップに挑戦してみたいけれど、どう書けばいいのかわからない。
目標を立てたいけれど、自分が何をしたいのかうまく言葉にできない。
そんな方は、ぜひ同じ手順で試してみてください。
4枚目を書き終えるころには、自分の中にある「これからやってみたいこと」の輪郭が、少し見えやすくなっているかもしれません。
- A4の白紙
- 水性カラーペン

マインドマップとは?頭の中を見える形にする思考ツール
マインドマップとは、イギリスの著述家トニー・ブザン氏が考案した思考整理の方法です。
紙の中央にテーマやイメージを描き、そこから枝を伸ばすようにして、思いついた言葉やアイデアを書き広げていきます。
ノートに箇条書きで考えを並べる方法とは違い、マインドマップはひとつのテーマから連想を広げていくのが特徴です。
たとえば、中央に「しあわせ」と書いたら、そこから「ねこ」「本」「自由」「静かな時間」など、自分の中から出てきた言葉を枝のようにつなげていきます。
言葉と言葉のつながりが見えるので、頭の中でぼんやりしていた考えを整理しやすくなるのだと思います。
今回意識したマインドマップの基本ルール
マインドマップには、いくつかの基本的なルールがあります。
わたしが今回とくに意識したのは、次のようなことです。
最初から完璧に書こうとすると、手が止まってしまいます。
わたしも「これで合っているのかな」と思いながら書き始めましたが、実際にやってみると、きれいに仕上げることよりも、まずは思いついた言葉を外に出していくことの方が大切だと感じました。
今回は、正式なルールを参考にしながらも、初心者のわたしが無理なく書ける形で進めています。
4枚のマインドマップを書く前に、まずは下書きで練習してみる
わたしがこれまでマインドマップを避けていた理由のひとつに、「最初からきれいに完成されたものを書かなければいけない」という思い込みがありました。
マインドマップと聞くと、色とりどりの線がきれいに広がっていて、イラストも入っていて、全体のバランスも整っている。
そんな完成形を想像していたので、どこかで「美術的なセンスが必要なのではないか」「最初から全体を見通す力がないと書けないのではないか」と思っていたのです。ですが、実際に本を読んでみると、マインドマップは最初から完璧に仕上げるものではないのだと分かりました。
文字に合わせてブランチを広げていく。
全体のバランスを見ながら、少しずつ整えていく。
そうした手順を知って、「まずは下書きから始めてもいいんだ」と思えるようになりました。
そこで、本番のマインドマップを書く前に、まずは黒一色で簡単なマップを書いてみることにしました。
今回、下書きのテーマにしたのは「しあわせを感じること」です。
中央に「しあわせ」または「HAPPY」と書き、そこから放射状に枝を伸ばしていきます。そして、「しあわせ」という言葉を聞いて思い浮かぶものを、まずは8〜10個ほど書き出してみました。
わたしの場合は、次のような言葉が浮かびました。
大きな枝に言葉を書いたら、そこからさらに連想される言葉をつなげていきます。
たとえば、わたしの場合はこのように広がりました。
こうして書いてみると、自分がどんなものに安心したり、満たされたりしているのかが、少しずつ見えてきます。
テーマは、「しあわせを感じること」以外にも「感謝していること」や「ありがとうと思えるもの」というものもよいかもしれません。
自分が感謝を伝えたいものは、自分を支えてくれているものでもあります。
まずはきれいに書こうとしなくても大丈夫。頭の中にある言葉を、紙の上に少しずつ出していくことが、マインドマップの最初の一歩なのだと思いました。

4枚のマインドマップで、これからの目標を見つけていく
1枚目「しあわせを感じること」を書き出す
下書きができたら、今度はそれをカラーで清書していきます。
最初に書いた下書きは、頭の中にある言葉を外に出すためのもの。
カラーで清書するマップは、それを見やすく整えながら、自分にとって大切なものをもう一度確認するためのもの、という感覚でした。
中央のセントラルイメージには、下書きで出てきた言葉の中から、自分にとって一番大切だと思うものを描きます。
わたしの場合は、しあわせを感じることを思い浮かべたとき、最初に出てくるのは「猫」だったので、中央には猫の顔を描くことにしました。
そこから、下書きで書いた言葉をもとに、色を分けながら枝を伸ばしていきました。
本来のマインドマップの基本ルールでは、枝の長さは言葉に合わせるとされています。
ただ、わたしはこのとき、先に枝やイラストを描いてから、そこに言葉を書き込んでいきました。
正しい書き方からは少し外れているかもしれませんが、初心者ですので、あまり細かいことは気にしないことにしました。
実際に書いてみて驚いたのは、下書きの紙を見なくても、ある程度言葉を書き込めたことです。

色もイラストも使用していませんが、一度マップにしたことで、自分が書いた言葉がなんとなく頭の中に残っていたんですね。
マインドマップは記憶に残りやすいと言われますが、実際に手を動かしてみると、その感覚が少しわかった気がします。


2枚目「心の中のもやもや」を書き出す
1枚目で「しあわせを感じること」を書き出したあと、次に作ったのは「心の中のもやもや」を整理するマップです。
明るい目標を立てようとしても、心の中に引っかかっていることがあると、なかなか前向きな気持ちになれないことがあります。やりたいことを考える前に、まずは自分の中にある不安や迷い、気になっていることを外に出してみることにしました。
このマップも、正解を探す必要はありません。
自分の心のおもむくままに書いていけばいいと思います。
ただ、「何を書けばいいかわからない」という方は、わたしが使ったブランチを参考にしてみてください。
- お金
- 暮らし
- 仕事
- 健康
- 実力
- 理想
- 人間関係
お金
お金に関するもやもやは、「収入」と「支出」に分けて考えてみました。
収入を増やしたいのか。
支出を減らしたいのか。
それとも、お金の使い方に納得できていないのか。
同じ「お金の悩み」でも、枝を分けてみると、自分がどこに引っかかっているのかが少し見えやすくなります。
人によっては、「自分」「配偶者」「子ども」など、人ごとに分けてもいいと思います。
また、「うれしいお金の使い方」「気が重くなるお金の使い方」のように、気持ちで分けてみるのも書きやすいかもしれません。
暮らし
暮らしの中には、小さなもやもやが意外とたくさんあります。
使い勝手の悪い家電。
片づけたいと思いながら、そのままになっている部屋。
毎日目に入るたびに、少しだけ気持ちが重くなる場所。
大きな悩みではなくても、日々の中で何度も感じている小さな違和感は、心の中に少しずつ積もっていきます。
そういうものも、遠慮なく書き出してみました。
仕事や役割
仕事について考えるときは、職業名だけでなく、今の自分が請け負っている役割を全部書き出してみると分かりやすいと思います。
会社や副業での立場、親、子ども、配偶者、親戚、地域の係、趣味の集まりでの担当など。
人は、思っている以上にいくつもの役割を抱えています。
それぞれの役割の中で、少し疲れていること、負担に感じていること、納得できていないことを書いてみると、自分がどこで無理をしているのかが見えてくるかもしれません。
健康
40代以降になると、健康に関する項目も増えやすいように思います。
健康診断、ダイエット、睡眠、食事、運動、体力、疲れやすさ。
「気になっているけれど後回しにしていること」は、健康のブランチに出てきやすいかもしれません。
わたしの場合も、睡眠や食事、体のことなど、見て見ぬふりをしていたものがいくつか出てきました。
実力
「実力」のブランチでは、「不足」と「補う」に分けて、今の自分に足りないと感じているものと、それをどう補うかを書いてみました。
不足している知識。
苦手だと感じていること。
身につけたいスキル。
いつか取りたい資格。
こうして書いていくと、ただ落ち込むためのマップではなく、「では、何を学べばいいのか」を考えるためのマップにもなっていきます。
理想
理想については、「内面」と「外見」に分けて考えてみました。
内面なら、性格、知識、考え方、憧れている人。
外見なら、肌、体型、服装、雰囲気など。
少し書きにくい部分ではありますが、「あの人みたいになりたい」という気持ちの中には、自分が本当は望んでいるものが隠れていることがあります。ときには、うらやましさや嫉妬のような感情の中に、目標の種が混ざっていることもあるのかもしれません。
きれいな言葉で書こうとせず、自分の中にある本音を紙の上に出してみることが大切だと思いました。
人間関係
人間関係については、わたしは「好き」と「嫌い」にわけました。
すると、人そのものというより、メールや電話の着信音に強い苦手意識があることに気づきました。こういう小さな発見も、マインドマップを書いてみてよかったことのひとつです。
人間関係が多い方は「他人」や「人間関係」というブランチを作って、わけていくのもよいと思います。
家族、親戚、同僚、上司、友人、知人など、関係ごとに分けていくと、自分が誰の何にもやもやを感じているのかが見えやすくなります。
もやもやを書き出すマップは、少ししんどく感じるかもしれません。
けれど、紙の上に出してみると、頭の中だけで抱えていたときよりも、少し距離を置いて眺められるようになります。
「自分はこんなことで悩んでいたんだ」と分かるだけでも、次に何を整えればいいのかが見えやすくなると思います。

3枚目「やってみたい・行ってみたい・食べたい」を書き出す
3枚目に作ったのは、自分の欲求を書き出すマップです。
セントラルイメージには「Let’s」と書き、そこから次のようなブランチを伸ばしていきました。
ここでは、実際にできるかどうかは、いったん考えないことにしました。
お金がかかるかもしれない。
時間が足りないかもしれない。
今の自分には難しいかもしれない。
そう考え始めると、せっかく浮かんだ欲求がすぐにしぼんでしまいます。
なので、このマップでは「できるかどうか」ではなく、「本当はどうしたいのか」を優先して書いていきました。
旅行に行きたい。
あの場所を見てみたい。
あの料理を食べてみたい。
この本を読んでみたい。
あの人に会ってみたい。
新しいことを学んでみたい。
そうした小さな「してみたい」を、思いつくままに枝へつなげていきます。
実際に書いてみると、わたしの場合は「食べてみたい」「知りたい」「行ってみたい」に関する言葉が多く出てきました。
一方で、「欲しい」というブランチは、思っていたよりも少なめでした。

物を手に入れたいというよりも、経験を得ることに心が向いているようです。
頭で考えるだけでなく、実際にマップにしてみると、自分が本当に求めているものの傾向が見えてきます。欲求について書き出すことは、自分がどちらへ進みたいのかを知るための作業でもあるのだと思いました。
3枚目のマップは、目標を立てるための材料集めのようなものです。
すぐに叶えられるものだけでなく、今はまだ遠く感じることも、まずは紙の上に出してみる。
そうすることで、「自分はこういう方向に進みたいのかもしれない」と気づきやすくなると思います。

4枚目|3枚のマップをまとめて「これからの目標マップ」へ
最後に、ここまで書いてきた3枚のマインドマップをもとに、「これからの目標マップ」を作っていきます。
わたしは今回、2026年の目標を考えるために作ったので、中央には「2026」と書きました。
ただ、ここは必ずしも年号でなくてもいいと思います。
「これからの目標」
「一年かけて取り組みたいこと」
「理想の暮らし」
「今の自分が向かいたい場所」
など、自分にしっくりくる言葉を中央に置けばよいのではないでしょうか。
これまでの3枚のマップから、どの言葉を抜き出すかは自由です。わたしは、最終的に次の6つを大きなブランチにしました。
「しあわせ」のブランチには、「ねこ」「自由」「鑑賞」を書きました。
自分が何に安心し、何に満たされるのかを、改めて目標マップの中に残しておきたかったからです。
「本」は、「読みたい」と「書きたい」に分けました。
読むことも、書くことも、今の自分にとって大切な軸なのだと感じます。
「知識」には、「日本文学」「IT」「法律」「不足」のブランチを伸ばしました。
「不足」の先には、今の自分に足りていないと感じているものや、これから身につけたいと思っていることを書き込んでいます。
「欲求」は、最終的には「食欲」「行動欲」「実行欲」の3つに絞りました。
食べてみたいもの、行ってみたい場所、実際にやってみたいこと。
そうした欲求を、ただの願望で終わらせず、これからの行動につなげるための枝です。
「目標」には、これから取り組みたいことを「知識」「執筆」「自律」に分けて書きました。
そして最後に、「理想」のブランチには、一年が終わるころに自分がどうなっていたいかを、「健康」「仕事」「暮らし」「収入」に分けて書き込んでみました。

最初からいきなり「今年の目標」を考えていたら、もっと表面的な言葉しか出てこなかったかもしれません。
けれど、その前に「しあわせ」「もやもや」「欲求」を書き出していたことで、自分が本当に大切にしたいものや、整えたいことが少し見えやすくなった気がします。
目標は、無理やり立てるものではなく、自分の中にあるものを少しずつ拾い上げていくものなのかもしれません。
まとめ|マインドマップは、自分の中にある思いを引き出してくれる
実際に書いてみて、マインドマップは、自分でも意識していなかった思いや考えを引き出してくれる道具なのだと感じました。
頭の中だけで考えていると、同じところをぐるぐる回ってしまうことがあります。
ですが、このぐるぐるを紙の上に文字として広げていくと、
など自分の心が、少しずつ見えてきました。
一度書いた言葉がなんとなく頭に残っていたので、マインドマップは記憶に残りやすいと言われる理由も、少し分かった気がします。
ただ、正直にいうと、書くのにはかなり時間がかかりました。下書きも含めると、1枚を仕上げるのに1.5〜2時間ほどかかったと思います。
最初からすいすい書けたわけではありませんし、途中で「これで合っているのかな」と思うこともありました。それでも、4枚を書き終えたあとは、頭の中が少し整理されて、これから取り組みたいことが見えやすくなったように思います。
しあわせを感じること。
心の中にあるもやもや。
やってみたいこと、知りたいこと、行ってみたい場所。
そうしたものをひとつずつ紙に出していくことで、自分の進みたい方向や目標は少しずつ見えてくるのではないかと思います。
そんな方は、まずは白い紙とカラーペンを用意して、自分の中にある言葉を少しずつ広げてみてはいかがでしょうか。
きれいに書けなくても大丈夫です。紙の上に広がった言葉の中に、これからの自分につながる小さなヒントが見つかるかもしれません。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。



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